「海外向けに作品を販売したいけれど、EtsyとGumroadのどちらを使えばよいの?」と迷っていませんか。
EtsyとGumroadは、どちらも個人クリエイターが利用しやすい販売サービスです。しかし、サービスの性格は大きく異なります。
結論からいうと、マーケット内の検索から新しい顧客に見つけてもらいたい人にはEtsy、自分のSNSやブログから集客してデジタル商品を販売したい人にはGumroadが向いています。
この記事では、EtsyとGumroadの違いを、販売商品、手数料、集客方法、税金対応などの面から比較します。それぞれに向いている人も紹介するので、販売先を選ぶ際の参考にしてください。
EtsyとGumroadの違いを一覧で比較

まずは、両サービスの主な違いを確認しましょう。
| 比較項目 | Etsy | Gumroad |
|---|---|---|
| サービスの特徴 | ハンドメイド・デザイン作品を扱うマーケットプレイス | クリエイター向けのデジタル商品販売サービス |
| 主な販売商品 | ハンドメイド品、ヴィンテージ品、クラフト用品、デジタル商品など | 電子書籍、イラスト、音源、動画、講座、ソフトウェア、会員制コンテンツなど |
| 物理商品の販売 | 対応 | 原則として対象外 |
| サイト内からの集客 | 比較的狙いやすい | Discover経由の販売は可能だが手数料が高い |
| 外部からの集客 | 必須ではないが、あると有利 | SNS・ブログ・YouTubeなどからの集客が重要 |
| 初期費用 | ショップ開設時に一度限りの設定料が必要になる場合あり | 月額料金なし |
| 基本的な販売手数料 | 出品料、取引手数料、決済手数料など | 直接販売は売上の10%+0.50米ドル |
| 定期課金 | 主力機能ではない | メンバーシップ販売に対応 |
| 向いている人 | Etsy内検索から新規顧客を獲得したい人 | すでにSNSやブログに見込み客がいる人 |
Etsyは「多くのショップが集まるショッピングモール」、Gumroadは「自分の商品を販売するためのシンプルなオンライン店舗」に近いサービスです。
Etsyとは?作品を探している人に見つけてもらいやすいマーケット
Etsyは、ハンドメイド作品やデザイン性のある商品、ヴィンテージ品、クラフト用品などを扱うマーケットプレイスです。販売者が制作・デザイン・選定・調達した商品であることが求められ、ダウンロード形式のデジタル商品も販売できます。
購入者がEtsy内でキーワード検索を行い、複数のショップの商品を比較する仕組みになっています。そのため、自分のSNSに大勢のフォロワーがいない段階でも、商品タイトル、タグ、画像などを工夫すれば、検索から見つけてもらえる可能性があります。
一方で、同じジャンルの商品も多く出品されています。登録しただけで売れるわけではなく、英語キーワードの選定、魅力的な商品画像、レビューの獲得、ショップ全体の統一感などが重要です。
また、AIを使って制作した商品は、該当する出品ページでAIの使用を開示する必要があります。販売前に最新の出品基準を確認しましょう。
Gumroadとは?デジタル商品を直接販売しやすいサービス
Gumroadは、クリエイターがデジタル商品を販売するためのサービスです。電子書籍、イラスト素材、音声、音楽、動画、オンライン講座、チュートリアル、ソフトウェア、メンバーシップなど、幅広いデジタルコンテンツに対応しています。
商品ページを作り、そのURLをX、Instagram、YouTube、ブログ、メールマガジンなどで紹介する使い方が基本です。すでに作品を知っているファンやフォロワーがいる人は、販売までの導線をシンプルに整えられます。
ただし、Gumroad内のDiscoverから購入された場合は、直接リンク経由よりも販売手数料が高くなります。Gumroadを利用するなら、外部メディアから自分で顧客を呼び込めるかどうかが大きなポイントです。
EtsyとGumroadの7つの違い
1.販売できる商品の違い

Etsyでは、ハンドメイド品などの物理商品とデジタル商品の両方を販売できます。アクセサリーや雑貨を販売しながら、印刷用データやテンプレートも扱いたい人に向いています。
ただし、Etsyで販売できるものには独自の基準があります。一般的な転売や無許可の著作物などは販売できません。制作方法や外部の制作パートナー、AIの使用について、必要な情報を正確に開示することも大切です。
Gumroadは、電子書籍、教材、音源、イラスト、ソフトウェア、会員制コンテンツといったデジタル商品の販売に適しています。現在、物理商品は原則として販売対象外のため、実物の商品を売りたい場合はEtsyの方が適しています。
2.集客方法の違い
Etsyでは、購入者がサイト内で商品を検索します。検索結果や関連商品の表示を通じて、自分を知らない人にも商品を見つけてもらえる可能性がある点が魅力です。
GumroadにもDiscoverというマーケットプレイス機能はありますが、Discover経由の販売手数料は30%です。利益を残すには、自分のプロフィールや商品への直接リンクから購入してもらう導線が重要になります。
SNSのフォロワーがまだ少なく、検索されやすい商品を扱うならEtsyが有力です。すでに発信活動を続けていて、作品を買ってくれそうな読者やファンがいるならGumroadの強みを活かしやすいでしょう。
3.手数料の違い
Etsyでは、複数の手数料が発生します。主なものは次のとおりです。
- 出品料:1商品につき0.20米ドル。通常は4か月ごと、または販売後の自動更新時にも発生
- 取引手数料:注文金額の6.5%
- 日本のEtsy Payments決済手数料:注文金額の6%+0.30米ドル
- 外部広告経由の注文:条件により12%または15%
- 通貨換算が必要な場合:追加の通貨換算手数料が発生する場合あり
- ショップ開設時:一度限りの設定料が表示される場合あり
一方、Gumroadの公式料金は次のとおりです。
- 自分のプロフィールや直接リンク経由:売上の10%+0.50米ドル
- Gumroad Discover経由:売上の30%
- 月額料金:なし
たとえば10米ドルのデジタル商品が売れた場合、主要な基本手数料だけで試算すると、Etsyは約1.75米ドル、Gumroadの直接販売は1.50米ドルです。30米ドルの商品なら、Etsyは約4.25米ドル、Gumroadの直接販売は3.50米ドルになります。
| 商品価格 | Etsyの基本手数料概算 | Gumroad直接販売 | Gumroad Discover |
| 10米ドル | 1.75米ドル | 1.50米ドル | 3.00米ドル |
| 30米ドル | 4.25米ドル | 3.50米ドル | 9.00米ドル |
※Etsyは出品料0.20米ドル、取引手数料6.5%、日本の決済手数料6%+0.30米ドルで試算しています。税、外部広告費、通貨換算費用、返金などは含みません。実際の請求額は条件により異なるため、販売前に必ず公式ページを確認してください。
4.商品ページの作り方の違い
Etsyでは、商品タイトル、説明文、カテゴリー、属性、タグ、画像などを設定します。購入者が検索結果で複数の商品を比較するため、検索キーワードとサムネイルの作り込みが重要です。
Gumroadの商品ページは比較的シンプルで、商品説明、画像、価格、ファイルなどを設定して販売できます。ページ作成の負担を抑えやすい反面、購入者をページまで連れてくる発信力が必要です。
つまり、Etsyでは「検索一覧の中で選ばれる工夫」、Gumroadでは「自分の発信から購入へつなげる工夫」が求められます。
5.定期販売・ファン向け商品の違い
継続課金型の商品を販売したい場合は、メンバーシップ機能のあるGumroadが便利です。限定教材、継続配信するコンテンツ、会員向けの作品など、毎月価値を提供する商品に利用できます。
Etsyは単品の商品販売が中心です。検索されやすいテンプレート、素材集、ポスター、招待状などを1点ずつ販売したい場合に向いています。
6.税金対応の違い
Gumroadは2025年1月1日からMerchant of Recordとして販売取引を扱い、対象となる各地域の売上税、VAT、GSTなどの徴収と納付を行うと案内しています。海外の購入者へデジタル商品を販売する際の間接税対応を簡素化しやすい点は大きな特徴です。
Etsyも、法律上必要な地域ではデジタル商品のVATなどを購入者から徴収し、税務当局へ納付します。ただし、出品者自身の所得税や事業上の申告まで不要になるわけではありません。
どちらを使う場合も、日本で得た所得については自分で記帳し、必要に応じて確定申告を行います。税務上の判断に迷う場合は、税務署や税理士へ確認しましょう。
7.ブランドづくりの違い
Etsyでは購入者が「Etsyで買った」と認識しやすく、ショップは大きなマーケットの中に並びます。その代わり、Etsyの信頼感や検索機能を利用できます。
Gumroadは、自分のSNSやブログと組み合わせて販売するため、クリエイター個人のブランドを前面に出しやすいサービスです。独自ドメインも設定できるため、自分の販売ページとして見せやすくなります。
Etsyがおすすめな人
Etsyは、次のような人に向いています。
- ハンドメイド作品や物理商品を海外販売したい人
- 印刷用データ、テンプレート、素材など検索需要のある商品を販売したい人
- SNSのフォロワーがまだ少ない人
- Etsy内の検索から新規顧客を獲得したい人
- 商品画像や英語キーワードを工夫することが苦にならない人
特に、「商品を必要としている人が検索するジャンル」と相性がよい傾向があります。たとえば、結婚式用テンプレート、デジタルプランナー、学習教材、配信用素材などです。
Gumroadがおすすめな人
Gumroadは、次のような人に向いています。
- 電子書籍、音声、動画、講座、ソフトウェアなどを販売したい人
- X、YouTube、ブログなどに読者やファンがいる人
- 商品ページを比較的簡単に作りたい人
- メンバーシップや定期課金の商品を販売したい人
- 海外向けデジタル販売の間接税対応を簡素化したい人
SNS投稿、動画、メルマガなどを見た人に直接商品を案内できる場合は、Gumroadの直接リンク販売を活かしやすくなります。
EtsyとGumroadは併用できる?
EtsyとGumroadは、必ずしもどちらか一方に絞る必要はありません。販売する商品や顧客の流入経路に合わせて使い分ける方法もあります。
たとえば、Etsyには検索されやすいテンプレートや素材集を出品し、Gumroadでは電子書籍、講座、音声作品、メンバーシップなどを販売する方法です。
ただし、Etsy上で始まった取引を外部サイトへ誘導して完了させる行為は禁止されています。Etsyの購入者に対して、手数料を避ける目的でGumroadでの購入を促すことは避けましょう。また、同じ商品を複数サービスで販売する場合は、各サービスの規約やライセンス条件を確認してください。
迷ったときの選び方

どちらを選ぶか迷ったら、「何を売るか」と「どこから顧客を集めるか」で判断しましょう。
- 物理商品を販売する → Etsy
- 検索されやすいデジタル素材を販売する → Etsy
- 電子書籍、音声、講座、ソフトウェアを販売する → Gumroad
- 会員制コンテンツを販売する → Gumroad
- SNSのフォロワーが少ない → Etsyから試す
- SNSやブログに見込み客がいる → Gumroadを検討する
- 商品ごとに販売方法が異なる → EtsyとGumroadを使い分ける
販売手数料だけで決めるのではなく、集客にかかる時間や広告費も含めて考えることが重要です。手数料が低くても誰にも商品を見てもらえなければ売上にはつながりません。反対に、手数料が高くても新規顧客を獲得できるなら、結果として利益が増える場合があります。
EtsyとGumroadに関するよくある質問
EtsyとGumroadはどちらが初心者向けですか?
SNSのフォロワーが少ない初心者には、サイト内検索から商品を見つけてもらえる可能性があるEtsyが始めやすいでしょう。一方、すでにSNSやブログで発信している人には、商品ページを簡単に用意できるGumroadが向いています。
デジタル商品の販売にはどちらがおすすめですか?
テンプレートや素材など、購入者がキーワードで探す商品はEtsyと好相性です。電子書籍、音声、講座、ソフトウェア、メンバーシップなどを自分のファンへ販売するならGumroadが向いています。
EtsyとGumroadではどちらの手数料が安いですか?
条件によって異なります。日本のEtsy販売者には出品料、6.5%の取引手数料、6%+0.30米ドルの決済手数料などがかかります。Gumroadは直接販売が10%+0.50米ドル、Discover経由が30%です。自分の販売価格と想定する流入経路で試算して比較しましょう。
EtsyとGumroadの両方で同じ商品を販売できますか?
各サービスの規約や第三者の権利に違反しない商品であれば、複数サービスで販売する方法はあります。ただし、Etsyで始まった取引を外部へ誘導する行為は禁止されています。価格、更新内容、ライセンス条件も販売先ごとに分かりやすく表示しましょう。
日本語だけでも販売できますか?
出品自体は可能でも、海外の購入者へ届けたいなら英語の商品名、説明文、利用規約、問い合わせ用の定型文を用意した方が購入につながりやすくなります。難しい表現より、商品の内容と利用範囲が誤解なく伝わる簡潔な英語を心がけましょう。
まとめ:検索集客ならEtsy、直接販売ならGumroad
EtsyとGumroadの最大の違いは、顧客との出会い方です。
Etsyは、マーケット内で商品を探している購入者に見つけてもらいやすく、物理商品とデジタル商品の両方に対応しています。Gumroadは、自分のSNSやブログから顧客を呼び込み、電子書籍、音声、講座、メンバーシップなどを販売する場合に便利です。
まずは次の基準で選ぶと分かりやすいでしょう。
- Etsy:検索から新しい顧客を獲得したい
- Gumroad:自分のファンや読者へ直接販売したい
- 併用:検索向け商品とファン向け商品を分けて販売したい
最初から多くの商品を登録する必要はありません。まず1商品を出品し、アクセス数、購入率、手数料を確認しながら、自分に合う販売方法へ調整していきましょう。



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